ユニバーサル・ソルジャー リジェネレーション

<ストーリー>
ジャン=クロード・ヴァン・ダムドルフ・ラングレンが共演した「ユニバーサル・ソルジャー」シリーズ1作目の正統な続編として描かれるSFアクション。ある日、ロシア首相の子供たちが誘拐される事件が発生。実行犯は、なんと新世代のユニソル“NGU”(ネクスト・ジェネレーション・ユニバーサル・ソルジャー)だった。黒幕であるテロリストたちは原発跡地を占拠し、仲間の解放と独立を要求する。これに対し、アメリカから4人の旧世代ユニソルが送り込まれるが、新世代ユニソルには全く歯が立たない。そこで、普通の生活を送るべくリハビリ中だったユニソル最強兵士リュックが強制的に呼び戻されるのだが…。

ジャンル:洋画 > SF
監督:ジョン・ハイアムズ
出演:ジャン・クロード・ヴァン・ダム、ドルフ・ラングレンアンドレイ・“ザ・ピットブル"・アルロフスキー、ザハリーバハロフ、マイク・パイル、ギャリー・クーパー

                              • -

借りるのを凄く躊躇していた作品。
何回も観たはずだけど全然覚えていない一作目、記憶にないにも関わらず「結構楽しんだ」のは確かだったんだよね。
でもそれが今になって続編を作られてもね(正確には『ユニバーサル・ソルジャー:ザ・リターン』ってのもあった)。
・・・とガッカリするのが怖かったんだけど、意外や意外、夏の夜のひと時を過ごすのにはもってこいの作品でした。
映画が始まって驚いたのは「ちゃんと今風の映画になってる!」ってこと。
演出面しかり(意外とグロい部分もあり)、ざらついた画面しかり、流行りの戦争映画みたいでした。
これで好感を持っちゃったんで後はもうラストまで一直線ですよ。
確かにこれが「ヴァン・ダムの映画か?」と言ったら簡単に頷くことはできないと思う。
前半はそれほど出てこないし、後半のいよいよ敵地へ突入!という場面だって本当にヴァン・ダムがアクションしているか怪しいところだ。
ただし前述したように俺はユニバーサル・ソルジャーのことをほとんど覚えていないし、ヴァン・ダムに関しても思い入れはない。
だからヴァン・ダムが大活躍してようがそうでなかろうが別にどうでもいいのだ。
しかし何で昔ヴァン・ダムを好きにならなかったのかなぁ、と考えると(まぁヒット作がそれほどない、ってのは別にして)子供心になんとなくヴァン・ダムは常に上から目線で視聴者を見ていたような気がしてどうしても等身代のヒーローにはなりえなかったからだと思う。
でも老いてきたヴァン・ダムにはもしかしてちょっした色気が出て来たのかな、なんて思いました。
どっちかっていうとこういう「スーパーヒーロー」ではなくて、「老いた戦士」ってのを前面に出した作品を見てみたいと思う(という意味では『その男ヴァン・ダム』って面白いのかな)。
ストーリー的にはまぁどうということもないのだろうけど、結構登場人物がサクサク死んでいくのには驚いた。
これはドルフ・ラングレンの場合もそうね。もうちょっとうまく使って欲しかったなぁ。
★★★☆☆(星3つ)

ケース39

ケース39 スペシャル・コレクターズ・エディション [DVD]

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<ストーリー>
オーブンで焼き殺されそうになったところを救われた10歳の少女リリー。彼女は、ソーシャルワーカーのエミリーの家で暮らすことになるが、周囲で不審死が発生して……。レニー・ゼルウィガー主演による美少女ホラー。

ジャンル:洋画 > ホラー
監督:クリスティアン・アルヴァルト
音楽:ミヒル・ブリッチ
出演:レニー・ゼルウィガージョデル・フェルランドブラッドリー・クーパー、ケリー・オマリー、エイドリアン・レスター、シンシア・スティーブンソン

                                                • -

ずっとスルーしていたけれど、各所での評価がいいようなので借りちゃいました。
確かに面白かったです。物語の前半と後半で少女の顔つきや言葉使いなどへの印象が全く変わったのは演出のうまさもさることながら、役者の演技が素晴らしいからこそ。
ただし真相が分かってからはちょっと失速気味かな〜。いや、悪くはないんです。ただし「真相が分かる」ってのはもうちょっと最後の方でも良かったのではないかなあ。これがホラーなら問題がないんだろうけど(まぁ実際ホラーだしね)こちらとしてはミステリーも味わいたいわけです。犯人が分かってから解決までの展開を延々と見せられるのは食傷気味にもなるわけで。
それと最後の対決シーン。ちょっと見せすぎ!なにもあからさまにあんな“腕”を出さなくても・・・。
でも観終わって一番印象に残ったのは序盤の少女の父親が殴られて顎がずれた場面。なんか、俺的には強烈でした。

★★★☆☆(星3つ)

『永遠のこどもたち』

永遠のこどもたち デラックス版 [DVD]

永遠のこどもたち デラックス版 [DVD]

友人が勧めてくれた作品。息子が生れてから「子どもが苦境に陥ったりする作品」は映画に限らず全て敬遠しているのだけれど(「母をたずねて三千里」もダメ)それを知った上で推薦してくれたので、観賞しました。
いやぁ、「味わい深い」というのが一番合う言葉かなぁ。
『大人には見えない“友達”がいた息子がある日、行方不明に』
これが主軸で真相を追った母親の姿を上手に描き出していると思う。「母親がなんかちょっとコワイ」と見る向きもあるけれど、愛する息子が居なくなったらむしろこうなるのが普通なように思える。居なくなった日にイザコザがあったわけだしね。
ただし惜しむらくは最後のネタバレのところで俺がある一点を理解できなかったこと(=母親が倉庫で鉄の棒を壁に立てかけたシーン)。
後でネットであのシーンの意味を知りました。これを理解するかどうかでもう全然評価が180度違うと思うよ。
もう少し分かりやすくして欲しかったなあ、と切に思う(俺の理解力が足りないせい?)。
それと“こどもたち”には最後まで納得がいかない!(内1人を除いて)イラッと来る!
あのエンディングはハッピーにも見えるけど、もうちょっとうがった見方をすれば「呪怨」系にも思えるよね。
まぁでも旦那さんが奥さんに送ったあるモノを拾ったところはちょっとジンワイきますね。
【俺だったらこうする】
奥さん、あれで俺と同い年かぁ。おばちゃんにしか見えないなぁ。できればもうちょっと若い人に演じて欲しかったけど、それじゃこの味は出ないのかな。
それとグロシーンがいくつかあるけど、あれは止めた方がいい。そうじゃないともっと多くの人に観てもらえないと思う。

★★★★★(星5つ)

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『ゾンビランド』

ゾンビランド [DVD]

ゾンビランド [DVD]

あんまり予備知識なく期待もしてなかったので、思いのほか、というよりもかなり楽しめました。
こういう「90分間、何も考えなくていい作品」ってのも映画の大きな魅力かと思う。
でもガチガチのゾンビ映画を期待している人だったら残念かもしれないなぁ。
俺も個人的には“走るゾンビ”は嫌い。でもこの作品の場合は走らないと意味がないし、そこは笑って許せます。
まぁ“コメディメインでそこに「ゾンビ」というスパイスが効いている”的な捉え方でいいんじゃないかと。
「仲間」というキーワードもあるにはあるんだろうけど、そこを主軸にしてしまうと、話の展開もある程度理詰めを求められてしまうから、肩の力を抜いた楽な姿勢で観賞するのが正解ですね。
遊園地のシーンなんて、自分たちが置かれている危機的状況を全く無視しているけれど、楽しいから舞台として選んだ、という感じがアリアリだもんね。
ジェシー・アイゼンバーグ、味があるよなぁ。まさしく「周囲からどんなに奇特な目で見られようと心が折れない(頑固で)孤独な童貞青年」だもんね。『ソーシャル・ネットワーク』を観に行く気になったよ。
ウディ・ハレルソンも渋い。暗い過去を露呈するもののアクション的には最後までスーパーマンでいてくれるところが嬉しい。
いや、『2』も楽しみになりました。

【俺だったらこうする】
ビル・マーレイは出オチだけで良かった気がするなぁ。。。『ゴーストバスターズ』は凄い好きな映画だけど、もう25年以上も前の作品だよ。

★★★★★(星5つ)

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『処刑人』

処刑人 [DVD]

処刑人 [DVD]

これ、公開されたことなど(製作年:1999年)全く知らず、たまたまTSUTAYAのサイトを見ていたら意外と評価が高かったので何気なく借りてみた作品。
いやぁ、それだけのものはあったよ。
題名からして「完全無欠のヒットマン」が出てくるかと思いきや、身体能力が凄く優れているわけでもなく(結構怪我するし)、筋肉モリモリのマッチョでもない、見た目ごく普通の(まぁ俳優さんなんでイケメンだけど)兄弟が、信仰心、というよりどちらかと言えば「根性と思いこみと勢い」で“悪い奴ら”をサクサク殺していく内容でした。
この兄弟にどことなく「脆さ」が感じられて心の奥底がヒリヒリしっ放し。「処刑人2」があることを知らなければそれはもっと強く感じられたと思う。「どっちか、もしくはどっちも死んでしまうんではないか」「こいつらはまかり間違えばただの悪党になってしまうんではないか」というような。

まず殺害後の現場でFBI捜査官が推察したあとに「何があったか」まで遡るとか、なんだか場面展開もスタイリッシュで映画のテクニックの可能性を久々に見せつけられたような気がします。
登場人物の中ではデフォー、ここにあり!という感じなんだけど、それがどういうものかを書くのは勿体ない。ぜひ作品を見てもらいたい。
主演の兄弟に関しては全く知らなかったけど、凄く演技が上手に感じだな。それも監督の見せ方のおかげなんだろうか。

ある意味ハチャメチャなのでおバカ映画と言えばそうなのかもしれない。
でも勧善懲悪ではなく、人が人を裁いていいのか、というのを最後まで観客に問いかけるのを忘れておらず、それでいて説教臭くならないようにするためのおバカ演出なのか、とも思えたりする。
そういうのももしかして大々的に売れた作品ではなかったからこそ、肩の力を抜いて観た結果かもしれない。
それに超大作でもなかなか感じることができないことが多い「ハッ!これはっ!」っていうような場面がいくつかある、ということは凄い武器だと思うのだ。

【俺だったらこうする】
観る人によって捉え方は違うだろうけど、監督自体「神の御加護」を斜め上から見下ろして表現しているように思えるなぁ。
それはともかく、あの「狂犬のような老殺し屋」の処遇はちょっとだけ微妙かな。ああなる以外にどうしろ、と言われても、単純に兄弟に殺されるだけではアクセントにならないし。
ああ、「2」は観たくないなぁ。この期待値を下げたくない・・・。

★★★★★(星5つ)

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『クロスゲーム』

クロスゲーム [DVD]

クロスゲーム [DVD]

どこをどうとっても『B級映画』!
もうね、「酒場での女性同士の戦い(別な人がやってることが丸わかり。それなのに何だかもっさりしたアクション)」と「女スパイ飛行機から脱出(バックの空撮とパラシュートで下降する女スパイの別撮りがハッキリと。25年くらいまえの映画みたい)」の2場面だけでお腹いっぱいですよ。
でもそれを楽しむ心と時間の余裕があれば十分観賞に耐えうる映画だと思う。
90分だし。
特に前半は結構スリルがあって良いんだよね。
後半は何故かコメディ色が強くなるのでそのバランスが取れていないんだけど。
それでも車の後部に詰められた主人公が、トランクを開けられた時、自分の著書を持っていて「面白い本があったよ」、っていうシーンは良かった。
クリスチャン・スレイター、好きな俳優さんではあるんだけど、すっかりこういう映画に落ち着いちゃったなぁ。トラボルタみたいな、キレた悪役なんか似合いそうなんだけど。
キューバ・グッディングJrもいい役者だと思うんだけど、大役が来ないなぁ。
あ、FBIのオバサン、ゴリラみたいで、主人公がこの人に好意を持つ理由がよく分からなかったよ。
観ている途中、『ソルト』のことがチラチラ頭に浮かんできたけど、決して比べないようにすることが楽しく観るコツです。

【俺だったらこうする】
こういう作品は修正すべきところを挙げてもキリがないし、別作品になっちゃうからね。
数限りなくある映画の中で、こういうのがあってもいいんじゃないでしょうか?
ただし、1点だけ・・・。序盤、奥さんが誘拐された後、連れ去られた時に使用された車が発見され、その周囲には奥さんの大量の血が飛び散っていたわけだけど(これで主人公は奥さんが死んだと思ってた)、あれがどういうことだったのかは全然分からないまま。
それが巨大な「?」になってて(最後までその謎は回収されず)、「詰めが甘いなぁ」との印象を大きくしている。
あそこで何があったかだけは回想シーンを入れた方がいいと思うね。

★★★☆☆(星3つ)※ただし余裕がある時に限る

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『シェルター』

シェルター [DVD]

シェルター [DVD]

惜しい!の一言かな〜。
多重人格の男性を診察する女性精神分析医が恐ろしい事態に巻き込まれていく・・・これは患者の策略なのか?それとも超常的なものなのか?
前半はそこが焦点となってグイグイ引き込まれるのですが、答えは後半に入って結構あっさりどっちの方なのか示されます。
しかもそれがあんまりにもありがちな理由なのでちょっといただけない。
これは映画が終わってなお「どっちか分からない」路線で行って欲しかったなあ。
エミリー・ローズ』がどうしても浮かんじゃうね。
患者が別人格に変わるシーン、首を有りえない角度に反らせるんだけど、これはなかなか良かった。それでも何回も見せられると有難味が減るね。
一番最初の変身(?)シーンは画面では見せず、観る側にヤキモキさせながら、ちょっと後で主人公がそれを録画したビデオを見たときに・・・ってところは実に良かった。
ただ、同じようなのを繰り返すのはダメです。そういった部分では『フォースカインド』に軍配が上がるね。
あと、呪い師のお婆ちゃん、自分勝手すぎ。その後、関係ない人達まで巻き込まれた責任の一端はこの人にあるじゃん。願わくば彼女にも悲惨な結末が訪れることを。。。
ジュリアン・ムーアジョナサン・リス・マイヤーズはいい役者だな、と再確認できます。

【俺だったら・・・】
ネタバレあり






■ラスト近く、主人公が娘を抱えて男性患者から逃げるあたりから普通のホラーになりすぎ。娘を助けることができなかったけれど、ヤツを殺害。そして娘が復活したが、今度はその子が「シェルター」になっちゃった・・・。う〜ん、、、つまんない。
もっと衝撃を与えて欲しいわけで、そうなるとあまり霊的なものに捉われずに、娘は復活せず、男も殺害したけど、本当はなんだったか分からなかった。。。で、いいんじゃないかなぁ。
ラストは後日、主人公の前に現れた別の多重人格の患者が「お母さん・・・」と言う、なんてのはどう?
または主人公も殺される→後日、まったく別の病院に「主人公」と「娘」と「主人公の旦那」の人格を持った患者が・・・なんてのも。

■信仰心が薄いから生贄(?)に、、、ってどうもピンと来ないね。なんか皆が自分勝手。だったら悪魔が宇宙人の無差別憑依の方がいいかなあ。

★★★☆☆(星3つ)

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